映画とかCOJとか


by nauraya
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HEY!ダッチ!うちのワイフが言うには

日曜日にもう一本「空気人形」観てきました。

他の映画の予告で板尾さんが出演してるのと、空気人形=ダッチワイフを扱った作品って事で気になってたので。

まず、この映画はストーリーの細かい辻褄を考える映画ではなく、感じる為の映画だと思いました。(感じた上で色々考えてしまうのだが)

空気人形が動き出す明確な理由もありません。その部分は完全にファンタジー。
空気人形がいきなりバイト始めてたりとか、自動ドアがボタン式なのに前に立っただけで開いたりとか、明らかに心持った後の見た目が違うのに板尾さんが気付かないとか「なんで?」って部分もありますが、細かい部分はスルーで。

それができない人はこの映画観てもすっごいつまらないんじゃないかと。

ちなみに私はかなり面白いと思いました。オススメ。

ただ、すっごい暗いと言うか、哀しい話。

なんか、ストーリーを解り易く書こうと思ったんですが、語りたい事が多すぎて無理!

とにかく見てくれ!といいたいんだが。
すっごい私信だが多縞さんには見て欲しいなぁ。あの人の同人誌に通じる物があるような。

以下ネタバレも含む。

ヒロインの韓国人ペドゥナは凄い美人なんだけど、R-15指定という事でヘア以外は全部見せてて、体は綺麗&エロいです。
板尾さんの空気人形なので、板尾さんと裸で抱き合ったり、キスしたり、ベッドシーンやらあります。
後、後半何気に過激なシーンあります。
韓国人なんで人形の片言の言葉使いとかは自然。
心を持った直後の目を見開いての笑顔から、段々と人間に近づいてきてからの目を細めての笑顔とか、演技の違いってのも良いと思った。

空気人形のぞみの「私は空気人形、性欲処理の代用品」って言葉と他の人の「お前の代わりは幾らでも居る」「あなたの代わりなんて居ない」とかって言葉、登場人物のほぼ全員がパートナーを無くしていたりだとか、心に傷を持っていて、自分の中身は空っぽだと語る空気人形に対して、心に傷があるなら人間だって空っぽの人形と一緒、代用品ではない自分が生まれてきた意味と、それから繋がる自分が生まれた事を喜んでくれる存在がこの映画のテーマかなと。
自己の意味と他者の肯定。


見所は大量にあるんですけど、
映画の予告編でも流れていた板尾さんの動いてる空気人形を前にして言った「元に戻ってくれへんか…人間なんか面倒やん」

のぞみが居なくなった(心を持ったので板尾の性欲処理が嫌になった)事によって、新しく買ったのぞみ(シリコン製)を見て、「代用品なら何でも良かったんでしょ?(板尾は彼女と別れている)」と文句を言ったのぞみに対して、ちゃんと愛していたと言った後の言葉なんですが。
求めてるのは自分の事を絶対否定しない空気人形であって、動かない彼女に楽しげに語っていた職場の使えない人間の話しが実は自分の事であったりとか。

多分、離婚してる感じののぞみのバイト先の店長。
たまごかけご飯(と出来合いのお惣菜)を食べてるシーンが何回かあるんですけど、たまご割って殻が入ってしまってそれを指で取る、汚れたので箱ティッシュ取ると中身が無い。
カーテンの締め切ったちらかったダイニングで、無言でたまごの皿をひっくり返す。哀しい。

自分がなんで心を持ったのか知るために作った会社に行って、そこで製作者のオダギリジョーに見せてもらった処分する予定の空気人形。
汚れたり、壊れたりしてるそれらに対してオダギリジョーが「この子達も心を持っているのかも知れないね」
この前のシーンで板尾さんと喧嘩別れしている訳ですが、心を持って動き出した自分=板尾さんはそれほどまでに愛していたって事なのかなと。

愛してしまった純一に昔彼女が居た=純一が自分に優しいのは彼女の代用品として?って考えから、代用品でも良いからその人に必要と感じて欲しいという考えに移るまでのオダギリジョーやら、病気のおじいさんやらとの出会い。
そして、その後の愛する人に空気を吹き込んでもらう(擬似的なセックスなんだろうね)
相手が自分を必要としてくれたのだから、今度は自分が相手を必要となるように行動した結果がもたらしたものとかー

ほかにも色々あるんだけど、空気人形の無邪気さで明るい雰囲気があったり、ちょっとしたお笑いもあったり、寺島進が無駄にちょい役で出てたり。
ダッチワイフが動き出すファンタジー部分と対比して、他の部分に凄いリアリティがあります。

終盤、のぞみが望んでいたささやかな幸せのシーンで、凄く楽しい雰囲気なんだけど、哀しくて泣けました。

そして、最後にのぞみの前にあったものと、病気のおじいさんが教えてくれた吉野弘の詩「生命とは」の意味と。

登場人物がささやかな幸せを感じさせて、終了。

すっごい暗いと言うか、哀しい話。だけど、なんか優しい話。

ストーリーも良かったけど、それを盛り上げる音楽も良かったし、上に書いたように見所もいっぱいあるんで、時間の長さも感じなかった。
撮影が両国とかその辺りで、普通の日本のビルと下町の風景なのに映像に安っぽさもなくて、ドラマじゃなくてちゃんとした映像でした。

実際に海外の映画祭にも出展してるようですが、テレビ局主導のダメ映画と違ってちゃんと世界に通用できるもんだなーと思いましたとさ。

褒めまくりですが、最初の方に書いたように、ストーリーのツッコミどころは多々あるんでそこら辺が気になる人には全然合わないかと。

こーゆーとアレですが、風俗で働いてる方とかが見ると何か感じ入る物があるかと思います。
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by nauraya | 2009-10-06 02:11